昨日兵庫県での1日発生者数最多となった恐怖心を受けてか、実感染の状況をあらわしてかは不明ですが、本日現時点(23時)の発熱者外来数は20名です。内、4名が新型コロナウイルス感染症と、実に陽性率20%と凄まじい高値を示しています。
現状、【胃腸風邪かコロナか】どちらかといった様相で共に感染者数を増やしています。
コロナ遺伝子検査試薬も全国的に供給不足に陥っており、当院もいつまで検査を続けられるか分かりません。
一方、【医療従事者等エッセンシャルワーカーは濃厚接触者となっても連日のPCR陰性を確認して医療従事】とのお上からの御触れ・・・・
ちなみにこの【医療従事者連日のPCR】は保険適応は通りません(少なくとも兵庫県では1経過に2回以上のPCRを行うと保険査定されます)。完全に病院の持ち出しか医療従事者の負担になります。
※当院ではスタッフ一丸となっての協力のおかげで、現時点まで誰一人濃厚接触者を出していませんが、これがいつまで続くか分かりません。それほど爆発的な増加です。
抱えきれないほどの爆発的患者数とそれに伴う医療従事者の負担増大、濃厚接触者になっても働け+その医療費は自身で負担し続けろというブラック体質。
これ以上医療機関をいじめないでください。
当院の理念としては、医療者である以上それが新型コロナウイルス感染症であるかどうかで対応するしないを分けるつもりはありません。
接触者・発熱者外来への助成金はありがたいことではありますが、根本的問題は、
●接触者/発熱者対応をする医療機関への助成金支給ではなく(もはや金の問題ではない)
●コロナ対応数又はワクチン接種数を基に、医療機関(特にクリニックや中核病院でない一般病院)への保険査定強化等罰則規定(すみ分けを考えても、全医療機関がどちらかを積極的に対応すべきだと思います)
ではないでしょうか。
この状況でも『発熱なら検査の出来る板垣救急クリニックに行って。』とかかりつけ患者様に伝えるクリニックがままあります。
たしかに当院は最短15分程度で遺伝子検査が出来る機器を用意しています(この試薬が供給不足に陥っています)が、外注検査であれば1日(~長くて2日)で結果が出ます。
本日中に結果を知りたい患者様の気持ちを慮ってのお勧めかもしれませんが、【コロナから遠ざかりたい】という後ろめたい気持ちの表れと取ってしまうのは、私が開業前からコロナと戦い始めて丸2年で疲れているからでしょうか?
さらに付け加えるなら、接触者・発熱者外来への助成金は、もちろんこの遺伝子検査機器の購入費用も対象となっています。
2類感染症を5類感染症に下げたところで対応しない医療機関は対応しません。
なぜなら、この国は医師の応召義務違反に対する罰則がないからです。
罰則規定で医療機関を縛らない限りこの国の医療体質が改善することはないのではないかと、少し考えが偏向してしまっている自分がいます。
私の意見に批判的な意見もあるでしょう。全員の同意を得ることは難しいことも理解しています。
しかし、
医療者達よ、特に地域医療を支える開業医や中核医療でない一般病院達よ。あなたたちは何のために開業したのですか?誰のために開業したのですか?自身の保身のためですか?お金のためですか?医の倫理を忘れたのですか?